光をすくい取りたい
写真を撮るとその場で見えたものが全て写し込まれる。
・・・そう思っていました。
ところが、
思ったように撮れない、
目で感じたように写らない、
目で見て分かるのに、
写真にすると白く飛んでしまう、黒つぶれしてしまう。
それに気がつかせてくれたのが皆既日食。
カメラのファインダー越しに見た太陽コロナは、
薄く長く白い羽が黒い太陽から宇宙空間に飛んでいくように感じた。
それが出来上がった写真を見たら愕然です。
あの幽玄な太陽コロナが、写真ではほとんど表現されていない。
太陽コロナをよりよく表現すべく、
NDフィルターを研磨する、
レンズの焦点前に遮蔽ディスクを入れる、
撮影時に何段階も異なったスピードのシャッターを切り、
撮影後の写真をコンポジットする「コンポジット法」などいろんな方法が編み出されました。
「コンポジット法」では、私も末席に加えさせていただきました。
今はデジタル後処理で目を見張るような太陽コロナ写真が見られるようになりました。
素晴らしい写真です。
話は変わって、アメリカに渡って皆既日食を見られた皆様、おめでとうございます!
2017年、D4、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G