露出を変えると相手のいろんな顔が見えてきます(笑)
101個の星雲・星団が記録されています。
その中にはこのオリオン座大星雲のように明るく拡がり写真に撮ると豪華絢爛なものもあれば
2つの星の周囲にうっすらと暗い星雲が取り囲んでいるだけ・・・というのもあります。
上に紹介した2つの星雲をメシェカタログではM42、M78とも呼びます。
オリオン座大星雲(M42)のように星雲としてはとても明るく拡がったものを
望遠鏡を使ってシャッタースピードを長くすればするほど
星雲の外側の広がりが明瞭に描写されますが
星雲の中央部が白くつぶれてしまいます。
逆にシャッタースピードを短くすれば
中心部の明るい領域が明瞭に写し出されますが
外側は全く写らなくなります。
このような輝度差のある天体
つまり明るさが一様でない天体の中心部の明るい部分から周囲の暗い部分までを
1回の撮影で簡単に写すのはなかなか容易ではありません。
皆既日食の時にみられるコロナもまったく同じで、シャッタースピードを長くすると
黒い太陽の周囲に見られるはずのコロナの細かい構造は全て白く飛んでしまいます。
悩ましいものですね。
ここでは詳しい方法は述べませんが皆既日食では下のような方法が行われました
・コンポジット法 → 数枚から十数枚の写真を焼き継ぎする
・ニューカークフィルター法 →カメラのフィルム/受光素子の直前に中心と周囲とが
厚みの異なる富士山型のフィルターを置いて中心部分
と周囲とが同じような輝度になるようにする
・オッカルティングディスク法→カメラのフィルム/受光素子より少し距離を置いて
対象の太陽と同じ大きさ(わずか大きいかも?)の
遮蔽板を置いて減光させる
あと名前は忘れましたが、前回撮影した皆既日食の画像を反転したネガを
カメラのフィルムの前にフィルター代わりに置いて減光させる
・・・なんていうのもあったと記憶しています。
夜空さんがコンポジット法を使ったオリオン座大星雲の画像がこちらにありますが、元になる画像を何枚使ったのか書かれていないです。
きっと下の3枚を使ったのではないでしょうか?
2008年 2月4日 D3+40cmシュミットカセグレン、ISO6400、シャッタースピード:上から1秒、10秒、30秒
高感度ノイズ低減:OFF、長秒時ノイズ低減:OFF、ホワイトバランス:晴天
1024×680にリサイズのみ。写真をクリックすると拡大します。
撮影時の気温:−3度
撮影協力:スター☆パーティ
美しく撮るためには努力を惜しまない〜なんちゃって
そうです、この3枚をコンポジットしました。
>ニューカークフィルター法
納得。かなり有効ですね。
今回の写真、コンポジットするときにもニューカークフィルター法を使えば
もっと良い写真ができるのでしょうね。
ぽちっと☆