ラスト・ショット
2007年11月30日の発売当日に手にしたニコンD3。
目的は以下の通り。
1)秒単位でのシャッタースピードによる流星と流星痕の撮影。
2)カメラの撮影方向を一定にして連続撮影する「待ち受け撮影」で、
流星出現から流星痕消失までを切れ目なくとらえる。
3)目で見えるかどうかの暗い流星(4等級〜6等級)でも流星痕は見えるか。
この目的に適うカメラは2007年当時はニコンD3だけでした。
ISO感度6400、12800、25600の超高感度を使いこなすのにも、当時は手本がありません。
良い意味で先駆者と考え、遠征観測のたびにテスト撮影を繰り返しました。
2009年1月からシャッタースピード1秒。
メモリーカードとバッテリーが続く限り連続撮影の観測スタイル確立。
2012年頃からシャッタースピード0.77秒(1/1.3秒)に。
高感度デジタルカメラによる流星観測は、
眼視で流星を見つけるよりも、多くの流星を見つけているようです。
流星痕もしかり。
ざっくばらんですが、眼視の倍か数倍多く捉えています。
ニコンD3が2007年11月に登場して、
この8月で8年9ヶ月経過。
デジタルカメラは2・3年で一世代(と私はそう感じています)とすると、3世代前の古参機。
それでも同じ機材で長年観測する必要も感じているので、
これからも頑張って欲しかった。
2016年08月12日23時45分過ぎ、普段とシャッター音が違うのに気がつく。
カメラ上部のシャッター横にある情報液晶を見たら、”Err”表示。
いったん連続撮影を止めて、電源OFF。再度電源ON。
”Err”表示は消えない。
CFカードを外して何度も電源OFFと再度電源ONを繰り返しても、
”Err”表示は消えない。
全てを察した。
優しく静かに電源をOFF。
「8年以上お疲れ様」と声をかけた。
2015年、D4、Ai AF Nikkor 28mm F1.4D、会津田島